Artistic ProducerとしてDall'Oraを力強くサポートするクリエーターです。彼はキーボードやアコーディオン(!)などが弾けるミュージシャンでイタリアのミュージックシーンでアーティストのバックバンドを務めていましたが、96年にHAVANA
STUDIOに所属。デビュー作は「PEOPLE OF MUSIC/LOU GRANT」。すぐ後にリリースされた「SUPER
SONIC FIRE/ATRIUM」では、いきなりレコーディング&ミキシングエンジニアとしてクレジットされ、徹底的にアグレッシブに攻めたスタイルが大ヒット。新人ながらその実力と早くから曲作りに対して重要なポストに位置していたことに少なからず彼への注目度が高まりました。
この後もDall’Oraと共に精力的に曲つくりに参加し続けその数はその年のTIMEにおける制作曲の約3分の1にものぼりました。しかしこの辺ではまだまだDall’Oraのサポート的な役割を担っていたようです。
しかし97年に入り彼の頭角がじわじわと現れてきました。きっかけはやはり「Dream/ROSE」から「Artistic
Producer」としてクリエイトの中心的立場に抜擢されたことでしょう。そして「LONELY LOVE/SOPHIE」、「DON'T
YOU(I FORGET MY LOVE)/SOPHIE」は激しいリフ&ビートに哀愁メロディが見事に融合したサウンドがヒット。最近では「A
SONG FOR YOU/ROSE」がヒットし、J-EUROとしてFolder5にカバーされました。
彼の得意とする作風は哀愁と基調としながらも、POP感覚のテイストをふんだんに盛り込んだ個性的なサウンド。それはディスコ向けに制作されたというよりヒーリングミュージックとしての傾向が強く、現在のユーロビートマーケティングの方向性にマッチした楽曲でもあります。ドラスティックに転調していくメロディライン、ライトフュージョンを彷彿とさせるような繊細で心地よいシンセやベースライン、ピアノをふんだんに盛り込んでいる点は彼ならではの特徴があると思います。今ではTIMEサウンドには欠かせない重要なライターどころか、Dall'Oraに代わって制作現場のキーマンとして活躍しており、これからが非常に楽しみなプロデューサーです。
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